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内視鏡による胃内異物摘出

[2016年06月06日]

内視鏡による胃内異物摘出

症例は14歳齢の日本猫、去勢オス。縫い針を飲み込んでしまったかもしれないとのことで、夜間に緊急来院しました。以下は初診時のレントゲン検査所見です。

CHEST,GEN.VD,CAT T4.0001 のコピー 2 CHEST,GEN.VD,CAT T4.0002 のコピー 2

胃内と思われる領域に白い線のような針の陰影が確認されました(黒矢印)。そこで、麻酔下にて内視鏡による摘出を行ないました。

針と糸

上の画像は内視鏡で胃内を観察している様子です。糸がついた縫い針が確認されました(白矢印)。この後、異物摘出用の内視鏡鉗子を使って、無事、針と糸を摘出することができました。

IMG_3117 のコピー

上の画像は摘出された針と糸です。本症例は内視鏡による摘出が上手くいき、お腹を切ること無く低侵襲な処置で治療を行なうことができました。

針は胃や腸を突き抜け、他の腹腔内臓器を損傷させる危険があります。また、糸はピンと張ってしまうことで腸が切れ、重大な腹膜炎を起こす可能性があります。そのような物を飲み込んでしまった場合は、早急に処置を行なう必要があります。