û

メニュー


サージカルルーペ

[2018年06月21日]

こんにちは。獣医師の平松です。今回は、サージカルルーペの話題です。手術をする際に、術野をより拡大して見たい時、サージカルルーペという拡大鏡を使って手術をすることがあります。よくドラマの手術シーンなどで、外科医が眼鏡のようにかけている、例のアレです。

ドラマ「医龍」での手術シーン。↓↓↓

↓↓↓

朝田医師役の坂口憲二や助手たちが装着しているのが、サージカルルーペです。このドラマでは心臓外科を扱っていますので、拡大鏡を使用しての手術は必須です。

さて、犬猫の手術においても、人間よりも細かい操作が必要とされることが多いため、近年では外科用ルーペを使用する獣医師が増えてきました。小動物臨床では、2.5倍〜4倍ぐらいまでのルーペを使うことが多いようです。

梨の木どうぶつ病院でも、より細かな手術操作を実践すべく、外科用ルーペの導入を検討しております。ということで、まずはデモです。これも他の医療機器同様、相当高額です。使い勝手を試さねばなりません。2〜3万円の比較的安いモデルもあるのですが、それだと焦点深度が極めて限定されており、使い勝手は良くありません。手術を安全に、スムーズに進めるためには、やはり良いものが必要になります。

今回は、アメリカのDESIGNS FOR VISION製のルーペを持ってきてもらいました。

こちらは眼鏡型のスタンドにルーペを固定して取り付けるタイプで、外科医の目の位置や好みの角度に合わせて、完全にオーダーメイドで作る仕様となっています。日大軟部外科のグループはこれを愛用している獣医師が多く、日大外科系の友人に紹介してもらい、試すことになりました。

試してみたところ、かなり見やすく、これならあらゆる手術に使えそうです。最初は坂口憲二がつけているような、スポーティーなデザインのものが良さそうに思っていましたが、営業マンによりますと、眼鏡デザインの方が曇りにくく、フィット感はこちらの方が絶対良いとのことでした。

これがあれば、小型犬の椎体外科や、細かい管系の外科が随分やりやすくなりそうです。前向きに導入を検討したいと思います。

獣医師 平松