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異物誤食・胃切開

[2015年06月07日]

異物誤食・胃切開

症例は1歳齢の長毛種猫、避妊メス。糸がついた縫い針で遊んでいるのを発見し、すぐに取り上げようとしたが飲み込んでしまったようだとのことで来院しました。以下は初診時のX線検査所見です。

X線検査では、胃の領域に縫い針が確認されました。縫い針の長さは5cmあり、糸も着いていることから無理に吐かせるのは危険と判断し、摘出手術を行なう事としました。

左上の画像は、胃を切開し、異物である縫い針と糸を摘出している様子です。胃の中には毛玉が溜まっており、毛玉ごと摘出しています。

右上の画像は、異物摘出後に胃を縫合したようすです。

上の画像は、摘出した糸付き縫い針と毛玉です。異物摘出後、症例は徐々に元気を取り戻しました。

針を誤食した場合、放置すると胃から突き出て他の臓器を傷つける可能性があります。また糸が着いている場合、糸がピンと張ってしまうことで消化管を切ってしまい、重大な腹膜炎を起こすことがあります。

そのため、摘出は速やかに行なうことが重要です。