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モンテジア骨折

[2013年11月28日]

モンテジア骨折

症例は推定12~13歳齢の日本猫。1か月程前にタンスから落下し、左前足を着かなくなり、他院にて骨折の手術を受けたが経過が良くないとの事で来院しました。以下が初診時のレントゲン所見です。

左前肢は尺骨の骨折と橈骨脱臼が併発した、モンテジア骨折を起こしていました。それをプレートとスクリュー、ワイヤー、そしてギプスにより固定が試みられていましたが、骨癒合はほぼ進んでおらず、肘に近い位置のスクリューは既に抜けかかっていました。

また、骨折部は不適切に固定されたために掌側面(手のひら)が180度回転した状態で固定がされていました。(下画像の矢印部分)

そのため手術により、インプラント(体内に埋め込むプレートなどの医療用人工素材)を除去し、解剖学的に正しい位置に整復したうえでプレート・スクリューによる再固定を行いました。

手術後のレントゲン画像です。一枚のプレートと複数のスクリューにより固定され、外貌も自然な状態になりました。また骨癒合を促すため、骨折部には海綿骨移植を実施しました。

後日、骨が癒合したのを確認し、インプラントを除去して完治しました。