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マムシ咬傷

[2017年07月04日]

マムシ咬傷

症例は4歳齡のアイヌ犬、未避妊メス。草むらでマムシに鼻先を咬まれたとのことで来院しました。以下の画像は来院時の外貌です。

IMG_5583

鼻梁右側にヘビの牙痕が認められ、パンパンに腫れ上がっています。強い疼痛のため触られるのを極度に嫌がり、かなり攻撃的になっていました。

そのため、モルヒネやケタミンといった麻薬や局所麻酔薬などの薬剤を調整して点滴剤に添加し、強い鎮痛をかけながら静脈点滴を行いました。同時に抗生剤・消炎剤にて入院治療を実施しました。

IMG_5633 のコピー

上の画像は治療開始から数日後の様子です。腫れは引いて疼痛も大分治まったため退院となりました。

犬や猫はマムシの咬傷に対し、人間よりもある程度の抵抗性を有していると考えられています。しかしながら、ヘビ毒により急性腎不全やショック、呼吸不全が発生し、最悪死亡するケースも報告されているため、早期に治療を開始することが治癒の鍵となります。